千里伝 五嶽真形図


2010年01月11日 読了
 千年前、西王母から授けられた”五嶽真形図”が再び目を覚ます。
それは器。器に選ばれた者はこの世の天地を望むように変えることができる。

 この世に生きる人と、あちらに生きる”人”とが互いに自分たちのために五嶽真形図を手に入れようとする物語。

 ファンタジー、でも歴史小説。象徴的で魅力的な登場人物だけど、所々にある挿絵に興が削がれた。表紙のイメージと合わせてほしかった。

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反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク 5


2010年01月08日 読了
 インパクトの強いタイトル。IWGPシリーズ5。

 内容も、真新しい厚紙の端ででさらっと手を切ったような後味を残した。
 瞬間的な痛みのあとで、ほんのり暖かいくらいの無風状態。だけど少しずつ血が出て、いつまでも痛む。

 好きな本とはまた別な、忘れられない傷のような本。

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小説 東のエデン


2010年01月07日 読了
ノブレス・オブリージュ。今後とも救世主たらんことを。

 印象的なセリフが残る。

 アニメもとても心に残った。本でまたその世界が見えた。

 日本を救うために100億円を使うことを義務づけられた12人の使徒。そのうちの一人の男の子と、彼を信じた少女の物語。

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アンジェリク 緋色の旗


2010年01月04日 読了
 国境近くに住む貴族の娘アンジェリクが革命の中で生きる。

 他の作品で主人公だった人が今度は脇役となり、違った目線と時間で革命を見ている。
 心の底に疼く傷を誰もが持っている時代だから、いくらでも話が膨らむ。

 歴史と政治の話は何度聞いても整理できないけれど、その時代をこれだけ多様に描けることはすごいと思う。
 ただ、少し飽きてきたかも。。。

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ダブル


2010年01月01日 読了
 道路に突き飛ばされて死んだ「いちゃつきブス女事件」、駅の階段から落ちた「痴漢に間違われた鉄道マニア男」、通りすがりの女性にさわりたがる「色呆けじいさん」。

 太りすぎ、声が高くてキンキンする、身なりが汚い、といった「人を不快にさせる要素」を持った人が不幸にあうと、同情もしてもらえない?

 事件の結末はある意味意表をついていて、なんだかうすら寒い印象を残す。

 でも、被害者たちのまわりには、彼らのためにもしできることがあるなら喜んで引き受けようと思っている人たちがちゃんといる。

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パズル・パレス (下)


2009年12月30日 読了
 元同僚が描いた復讐。
その真意をそれぞれに解釈していたために起こった混乱。

 最悪の事態を止めるためのパス・キーを求めて最後の1秒まで戦うという、とても分かりやすい謎解き。

 この作品ですでにロバート・ラングドンの位置は決まっている。

 舞台は常に歴史と、宗教と、愛。

パズル・パレス (上)


2009年12月29日 読了
 暗号解読課(クリプト)は世界中の通信を傍受し、対テロ対策として大きな成果を上げていた。
 そのスーパーコンピュータ「トランスレータ」が狙われる。

 絶対に解読不能な暗号ソフトによって。。。

 アメリカの映画設定にありがちなパニック性、相変わらず不可解な日本描写。

 言わずと知れた「ダ・ヴィンチ・コード」の作者。
これがデビュー作らしい。
 厄介な問題が次々と広がり、駆けずりまわされ、疲れ果てる。

 上巻は、問題をやみくもに広げた感がある。ここからどうやって終息していくのかが楽しみ。

COW HOUSE


2009年12月25日 読了
 なぜ「牛の家」?

 訳あって窓際族だった僕が、ある日豪邸の管理人に任命された。
訳あって拾った女の子とそのまま付き合い、訳のある人たちと一緒に過ごしている。

 ほのぼのゆっくりとした時間が流れる。やわらかい気持ちでずっと読み続けることができる。

 ただ、前作があるのではと思わせるくらい、所々でさらっと流される背景。
 それが納得できなくてちょっと物足りないと思う時もあるし、出会う前のことは少しづつ知るしかないのが当たり前だから何もかも説明するのは逆に不自然なのでこれでいいのかもと思ったり、いろんな考えが浮かびながら読み進めた。
 そのため、登場人物への興味は確かにそそられた。

鴨川ホルモー


2009年12月23日 読了
 大学1回生の春、金がないためにあらゆるサークルの新歓に出てはタダ飯を食う日々。そのなかでひと際妖しいサークルの新歓で、主人公は一目惚れをする。彼女に会いたいがために抜けられなくなったサークルは、それはそれは怪しい集まりだった。。。

 大学生ならではのアホ騒ぎ。くだらないけど必死で、苦笑いが止まらない。

 設定がおもしろい。

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たったひとつのプレゼント


2009年12月21日 読了
 性同一性障害。著者の自伝的恋愛小説。
どんな悩みよりも打ち明けにくいし、乗り越えにくい。でもやっぱり人を愛したい。本当の自分の性で。

 考えが煮詰まり、追いつめられ、だけどそこから別の世界を見つけて進んでみようとする。

 前に読んだ「慎治」と同じだけど、こちらはなんだかあまりリアルに感じない。むしろこっちのほうが日記な分、よりリアルなはずなのに。

 テーマが自分には遠くて感情が及ばないんだろうか?でも「女」であり「恋」ならわかるはず。。。

 それはタイトルのプレゼントと、それをくれた男があまりにも胡散臭い気がしたから。当人にしかわからない感情があったんだろうけど、小説ならそれを感じさせないと意味がない。

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