カットバック 警視庁FC2


2018年07月24日 読了
 人気の刑事ドラマシリーズの20周年に、映画を作ることになり、そのロケ現場にFCチームが呼ばれた。
ところが早々に、殺される役だった男が、衣装を着て小道具にそっくりなナイフで実際に殺されているのが発見される。

 今野敏はいつの間にこんなにつまらないものを書くようになってしまったのだろう。

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カットバック 警視庁FC2 [ 今 野   敏 ]
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にゃん! 鈴江藩江戸屋敷見聞帳


2018年06月05日 読了
 三万石の鈴江藩へ奉公へ上がった呉服商の娘・お糸は、すぐに正室の珠子が人外であることに勘づく。
呑気な殿を蹴落として当主に成り上がろうと目論む先代当主の弟から、執拗に嫌がらせを受ける珠子を守り通せるのか。

 早々にうんざりした。
ライトノベルというよりも子供向け。
お糸の気風の良さを表すのに江戸っ子の言い回しが使われているが、それが似合ってないし読みにくいしテンポを外す。
珠子の本性がさして魅力的ではない。
あげく、見せ場の盛り上がりも締まりがなくてありきたり。
個性的な脇役にだけは相応の役割があったか。

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異常探偵 宇宙船


2018年03月24日 読了
 異常な事件を専門に扱う探偵、「宇宙船」。
彼女は常に頭巾をかぶり、頭の中に流れ込んでくる雑多な声から身を守っている。
そんな中、小児性愛者の女性「苺さん」が自殺する。
自殺を疑う同じ趣向を持った「お嬢さん」は、宇宙船に捜査を頼むが。

 奇怪なことが淡々と、空々しく描かれている。
探偵自身も、その部下も、周りの連中も、おかしな言動で周囲を煙に巻き、うんざりしながらも慣れてきた頃に解決する。
結局何だったんだと思わせることが目的?

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誰かが足りない


2018年03月18日 読了
 予約がとれないという噂のレストラン「ハライ」
そこに10月31日午後6時に集まっていた客たちの、それぞれの物語。

 レストランでの話はなく、そこに集うまでの、人々の都合。
心の中に何かが足りないと感じている人たちの話だけど、なんだかあんまり現実味がないものもあり、薄いイメージしか残らない。
評判の味についてや全体を見渡した様子など、レストランそのものの描写がほぼないので、繋がりもほとんど感じられずタイトル通りにどこか物足りない話だった。

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誰かが足りない (双葉文庫) [ 宮下奈都 ]
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千夜と一夜の物語


2017年12月16日 読了
 声が魅力的だけど他は地味な千夜は、仕事の帰りに「魔王」と名乗る男に攫われる。
「面白い話をするうちは生かしておいてやる」という魔王に、思いつくまま語るうち、それが現実の世界にも影響をし始める。

 表紙のうすら寒い印象そのままの話。
現代の「耳なし芳一」的な話で、解決はするけど救いはない。
「僕僕シリーズ」と同じ作者とは思えないくらい作風が違った。
イヤミスが好きな人向け。

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千夜と一夜の物語 [ 仁木 英之 ]
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ずんずん!


2017年09月25日 読了
 牛乳を配達すえるだけじゃない。
地域に溶け込み、異変を察知したり、毎日変わらず街を見廻る。

 牛乳配達の店がメインだと思っていたが、そこからいろいろ広がってなにが軸なのかが曖昧になっている。
細かいエピソードは微笑ましいものもあるが、多すぎて飽きる。
心身共に満ち足りて心に余裕のある人が持てる優しさだけを掬い取って作った、すべてがものすごく都合のいい話でうんざりする。
もっと読みたいものがあったのにと後悔するほどがっかりした。

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ずんずん! [ 山本一力 ]
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増山超能力師大戦争


2017年07月20日 読了
 超能力が国により認められ、資格もある世界で、超能力を研究する者たちが狙われた。
ところがその技術者たちは、ひどい拷問を受けることになっても、ある部分の記憶が抜け落ちていた。消された記憶は何なのか、それを狙うのは何物か。

 キャラの個性は強いけど、軽い。
おかげで深刻さもなくコメディとしてサクサク読める。
大きな事件のはずがさらりとあっという間に終わるために、”大戦争”というには物足りなさすぎて肩透かしを食う。
シリーズらしいがこの調子では興味はわかない。

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増山超能力師大戦争 [ 誉田 哲也 ]
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横道世之介


2017年07月13日 読了
 第7回本屋大賞第3位に選ばれた、柴田錬三郎賞受賞作。
押しに弱く、つい自分の意見が言えずに言われるがままされるがままの世之介が、大学進学のために東京に出てきてからの成り行き人生を描く。

 どこかのんびり抜けている世之介の、流されっぱなしの毎日が行きつく先。
驚くような出来事もたまにあるのに、世之介はそれすら成り行きまかせ。
それならそれでいいのだが、所々入ってくる時代を超えた登場人物たちの回想や、主語がないからどんなふうにでも想像できる横やりが、もうどうでもいいやという感じの意味のなさ。
さして顔も覚えてないようなご近所さんの話を延々聞かされているようで、
面白くもなんともない、人の話。

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横道世之介 (文春文庫) [ 吉田 修一 ]
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幸福のパズル


2017年06月12日 読了
 海の見える町で生まれ育った主人公のみちるは、高校3年の夏、中学のクラスメイトだった優斗と淡い恋をするが、行き違いの末別れてしまう。
その後、小説家として高校生でデビューしたみちるは優斗と再会し、再び付き合うことになるが。

 10代の頃読んでいた少女マンガ作家。
小説はもう少ししっかりしたものかと思っていたらそのまんま少女マンガのノベライズといった感じ。
設定も展開もすべてが浅く軽い。

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幸福のパズル (講談社文庫) [ 折原 みと ]
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over the edge


2017年03月17日 読了
 ニューヨーク市警のブラウンが日本にきたのは、視察のほかにもう一つ目的があった。
古い友人が日本で行方不明になったと聞き、探すためだ。
 ところが勝手のわからない日本で、黒人は目立ちすぎる。ひょんなことから知り合った元刑事の濱崎と手を組み、友人の足跡をたどり始めるが。

 ブラウンのキャラクターが薄く、ぶれていて一貫しないためにあちこちで違和感が起こる。やっていることもちぐはぐ。濱崎とバディとなるとも書かれているが、二人のやり取りも、とりあえず凸凹コンビとしてやりたいことを突っ込んでみたという感じで脈絡がない。
ハードボイルドのようなものを書いてみたかっただけ?

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over the edge (ハヤカワ文庫) [ 堂場瞬一 ]
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