2012年08月26日 読了
定年を控えた刑事・香西は、ある未解決事件の容疑者が選挙に出ることを知る。
「あんな奴が政治家になってたまるか」香西はあの時、「死」の匂いを嗅いだのである。
人と違った能力を持っている香西が、もう一度その事件を追おうとしたとき、そこにもう一つの殺人を嗅ぎ取る。
だんだん深みにはまる香西。
今までの人生を全て覆そうとしている主人公が、深みにはまる過程が面白いが、軽い。
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読書と編み物の記録
2012年08月26日 読了
定年を控えた刑事・香西は、ある未解決事件の容疑者が選挙に出ることを知る。
「あんな奴が政治家になってたまるか」香西はあの時、「死」の匂いを嗅いだのである。
人と違った能力を持っている香西が、もう一度その事件を追おうとしたとき、そこにもう一つの殺人を嗅ぎ取る。
だんだん深みにはまる香西。
今までの人生を全て覆そうとしている主人公が、深みにはまる過程が面白いが、軽い。
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2012年08月23日 読了
米市場で仲買として相場を張る吉之助。幼馴染の藤吉が女郎と心中した。
しかし藤吉はその前日、話したいことがあると吉之助も含めた友人たちに言っていた。
心中というのはどうも怪しい。
皆で調べ始めると米市場での騒動までも絡み、大きな陰謀へとつながる。
相場の駆け引きの話、女郎との恋の話、大罪を犯した商売敵と、中身は濃いがいまいち乗り切れなかった。
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2012年08月21日 読了
推理作家の白瀬は、気弱ですぐに泣きごとを言っては逃げに走る友人の音野の観察眼を買って、探偵事務所を開いた。
そこへ持ち込まれる依頼に、自信なさそうに推理する音野。
ひきこもりの探偵と世話焼きの友人というよくある設定。
でもなんだかキャラが生きてない。推理も物足りない。
坂木 司の同じような設定の本の方が何倍もおもしろかった。
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2012年08月02日 読了
職なしの閑人である瑞樹は、祖母の持っていた外国人向けアパートの管理をすることになる。
風習も常識も違う人たちが集まれば、何かしら事が起こるのは当たり前。
ランタンのともる古い洋風のアパートは「ランタン楼」と呼ばれ、近所からは迷惑がられていたが、住人とトラブルにかかわるうちに瑞樹は少しづつ考えを変えていく。
コーヒー豆と和食器の店を営む杉浦草の話と似て、穏やかな主人公に少しの謎解きと地域との触れ合い。
でも草さんの話の方が好き。
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2012年07月30日 読了
令嬢飲みが通う私立の女子校へ入学する。
本と紅茶と薔薇のジャムが好きなお嬢様達との、優雅で甘いお茶会・・・のようなお話。
10代の頃によく読んでいた作家さんを久しぶりに見つけて手にとってみたものの、少女の憧れだけを詰めた缶詰をうっかり開けてしまったような、少し後ろめたい気恥かしさでいっぱい。
そう言えばこの人は昔からこうだった。。。
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2012年07月29日 読了
馬場横町市立図書館では、45万冊の蔵書がある。
その本たちが、『話虫』達によって、いつしか少しづつ書きかえられてしまう。
図書館に勤務する糸井は、物語に入り込んでそれらの本を元に戻すよう様々な策を弄す。
文豪・夏目漱石の「こころ」が書きかえられる。
図書館の地下でひっそりと行われるこの作業は、「話虫」によって刻々と変わる話を正常に導かなければならず、なかなかに難しい。
お話の中に入ることができ、登場人物と親友になれたとしても、彼らの記憶(話)には残らない。好きな本であればあるほど、苦しい仕事だろうな。
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2012年07月19日 読了
あらゆるシチュエーションで、まぁ幸せといえる人生を送ってきた主人公らが、最後の1行で衝撃を受ける。
それとなく想像はできる話ばかりだが、うすら寒い結末に気分が沈む。
それでも、恐ろしい真実をなんとか受け止めて進む。
幽霊を乗せたタクシーの話だけはなんだかほっとさせられた。
ただし、タイトルになっている小編は締めにもかかわらず、駄作。
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2012年07月16日 読了
表紙のない1冊の本に、狂った動物園を見た。
毎日奇妙な格好で現れ、1日中一つの動物の前に立ち、そのものを真似る。そしてさも擬態するように、行動はおろか姿まで変えていく女。
その彼女が擬態した動物は、必ず死に、やがて地球からも絶滅する。
不思議なその女を連れ帰ってしまった男は、数日ごとに姿を変える彼女に囚われ、餌をやり、飼い慣らそうとする。
奇妙で、不気味な話。数十分で読めてしまうわりに、うすら寒い感じがいつまでも残る。
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2012年06月03日 読了
古い原稿には、40年前の殺人事件についての詳細が、作者なりの推理で書かれていた。
目の前で起こった事件のことを、執念ともいえるほどの情熱で書き続け、真犯人をも書き付けられた原稿だが、響季姉妹はどこか違和感を感じていた。
構成がつかみにくく、読みにくい。
推理小説らしく最後に逆転はあるものの、鮮やかと言うほどではない。姉妹いらなかったのでは。
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2012年05月17日 読了
たとえ相手がヤクザでも、ハッタリかましてかすめとる。
妙な女と組んで仕事を始めたばっかりに、実入りも多いが苦労も多い。
あっさり読める短編集。
仲間として協力しながらも、あっさり裏切るところは峰不二子のようだが、どうもあまり好感が持てない。
要領よく立ち回るだけの詐欺師。
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