あなたの人生、片づけます


2014年04月14日 読了
 片付けられないのは、モノだけじゃない。
物があふれるのには、理由がある。社内不倫だったり、妻を亡くしたりして、心に何かを抱えている人。
その人たちに片付ける方法を示しながら、進む道も示すことを仕事とする女性が主人公。

 よくあるテーマではあるけど、何を考えているのかわからない態度から興味を持たせ、心を開かせていって考えを変えさせる。
思い悩んでいる時は周りが見えにくいもの。
もしも自分だったら、どんなふうに変えてくれるだろうと興味をそそられる。

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西の善き魔女1 セラフィールドの少女


2014年04月13日 読了
 北の高地に住むフィリエルは、女王生誕祝祭日の舞踏会に出るのを楽しみにしていた。そしてその日、変わり者の父から渡された首飾りをつけて舞踏会に参加した彼女は、そこで自分の出征の秘密を知ることになる。

 タイトルを見てずっと気になっていたのを図書館で見つけたので迷わず借りてきた。
ファンタジーだけど誰もが知る童話も登場したり、リアルな世界と少し交わるためにその一瞬だけ現実に戻されて興醒めするが、1巻では物語が動き始めるための謎がたくさん散らばり始め、続きが気になってくる。

まほろ駅前狂騒曲


2014年04月10日 読了
 夏の間、行天の子供を預かって欲しいという依頼が来た。
多田はもちろん断るが、相手に押されて結局預かる羽目に。

 そして、バスが間引き運転していると思い込んでいる年寄りや、駅裏で娼婦をしているルルとハイシー、迷惑で時々頼もしい星なんかも入り乱れ、いつもの多田便利軒の様子がたっぷり見られる。

 ページ数が多いわりにあっという間に読んでしまう。
日常にちょっと迷惑が増えた感じのいつもの多田便利軒だけど、つい夢中になるほど色んな事が起こり、ハラハラもさせられた。
またそのうち新しい多田便利軒が読めるだろう。

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チャコズガーデン


2014年03月10日 読了
 今どきの無機質な雰囲気とは違い、趣のある雰囲気の高級マンション。
そこに住む渚は、もう半年も仕事もせずにただだらけた生活をしていた。

 同じマンションの住人でも、どんな人が住んでいてどんな事情があるのか、外からは解りにくい。それでもやっていける都会は気楽だったはずなのに。。。
同じフロアに越してきた家族との交流がきっかけで、渚の住むチャコズガーデンに風が吹き抜けた。

 暗い始まりで、鬱々とする主人公に引きずられてどんよりとした気分のまま後半へ向かうため、嫌な感覚しか残らないのではないかと心配した。
でも後半、20年の秘密と約束が明らかになり、一気に明るくなる。
こんな風に続く友情に憧れる。

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涅槃の雪


2014年02月15日 読了
 吟味方与力・高安門佑は、橋の上で雪を見ていた女郎と出会い、その後の事件で彼女を引き取ることとなった。
はすっぱで家事も裁縫もできず、厳しい姉のしつけでも一向に治らないお卯乃にやっと慣れてきたころ、天保の改革が発布され、江戸の町は一変した。

 政に振り回されながらも必死で務めを果たそうとする者たちの生き様がいくつも見える。
さらに姉の粋な策略がうれしい結末へと向かい、いい読後感を生む。

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名無しの蝶は、まだ酔わない 戸山大学


2014年02月09日 読了
 戸山大学に入って推理研究会に入ることを目指してきた蝶子。
しかし、新入生歓迎コンパの待ち合わせでうっかり〈酔理研究会〉というサークルに入ってしまう。
そこは酔うことを目的とし、酔いの理を追及するサークルだった。

 しかしここでの活動は蝶子の世界を一変させる。

 不思議な言動で周囲を煙に巻く幹事長とのやりとりは「黒猫」シリーズと同じ空気を纏っていて、心地よい「酔い」を見せてくれる。
そしてそれは、学生時代の色んな事を思い出すきっかけにもなる。

永遠の0


2014年01月20日 読了
 終戦から60年。祖母が亡くなってしばらくしてから、祖父に知らされた事実。
そこから、戦争と本当の祖父の事を調べることにした姉弟。
祖父を知っているという人たちを訪ねて話を聞くうち、2人は祖父の生きた時代を知る。

 タイトルから、ゼロ戦の話だと思っていた。
ちょうどジブリの映画もあったし、きっとその関係だと。
専門的な話や政治的な話もあるだろうからちょっと読みにくいかもしれないとも思っていた。
でも全然違った。引き込まれて読むうちに最後はちゃんと繋がって、悲惨なまま終わらないのでほっとした。

 戦争の話は、身内からは聞きづらい。お互い辛いから。
こうやって全然違うところから知るだけでも心が削られる思いがする。

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むつかしきこと、承り候 公事指南控帳


2014年01月13日 読了
 なかなかお白洲まで持ち込めないような事や、公事では時間がかかりすぎる問題を、薬屋の店の片手間に請け負う時次郎。

 真面目に裁判を待っていたら破産してしまう人々の相談にのりながら、裏を調べ上げて解決していく。
息子を呪い殺されたという老婆や、破産したので借金を減らしてもらったくせに財産を隠していたとか、中には辛い結末もあるが結果がわかるとほっとする。
とっつきにくそうだけど読み始めると止まらない。

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花咲小路一丁目の刑事


2014年01月09日 読了
「花咲小路商店街」で「和食処 あかさか」を営む祖父母のもとに戻ってきた若手刑事の淳ちゃん。
割と忙しくしているけど、非番の日にはおばあちゃんに頼まれて「事件」じゃないけどちょっと「問題」なことを解決しに出かける。

 死んだおじいちゃんから手紙が来た。猫がどこかでエサをもらっている。売り物の本の上にレモンが置かれていた。などなど。

 多少辛いことがあっても、ほのぼのとして穏やかで優しい気持ちになってホロリとするならこの人の本にすればハズレがない。
 これはシリーズ化しそう。

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花咲小路一丁目の刑事 [ 小路幸也 ]
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オーリエラントの魔道師たち


2013年12月17日 読了
 ある帝国で、ある国で、様々な魔法が生まれる。
紐を結び、その結び目の違いや長さや色を変えることで効果が変わったり、死体を使うものや言葉を綴るものなど、いろいろな魔法を短編で見せてくれる。

 一番初めの「紐結びの魔道師」が一番興味深かった。
 魔法を使う魔道師たちの話は、どうやら続くらしい。
とても楽しみ。

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