2018年07月20日 読了
大銀杏の木が目印の手習い所『銀杏堂』。
嶋村夫婦が二十五年に亘って営んでいたのだが、父が隠居をし、娘の萌が新しく師匠となった。
手習いにやって来る子供たちとの、微笑ましいやり取り、父が信頼しているが萌にとっては薄汚い中年としか見えない椎葉、そして銀杏の下の捨て子。
萌の心の動きが丁寧に書かれているため感情移入しやすい。
下山(卒業)していく子供たちに寂しさを感じていたら、また次の新しい子供がやってくる。
日々の繰り返しも、成長の早い子供たちと接していると時間の流れがあっという間で楽しく慌ただしいという様子が伝わってくる。
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