人類がテレポートの能力を持ち、道路が不要になった世界。
事故によってテレポート能力を失った赤川勇虎は、仕事の帰りにゴミ箱に隠れていた少女と出会う。
彼女は、違法テレポートによる密輸を行う組織から逃げていた。
組織から命を狙われながら逃げるうち、勇虎は古典テレポートと言われる能力に目覚め、宇宙の根幹に関わる秘密に足を踏み入れることになる。
壮大なスケールでテレポート社会の闇を描き出す。
人類の7割がテレポートの免許を持ち、今や遺跡となった高速道路、まるでホームレスのような位置に置かれた人々が自治をする地域があったり、地球の行く末を憂う研究者たちがいたりと多彩。
しかし主人公の個性があちこち迷走していたり、描写があいまいで世界感が想像しにくいため読みずらかった。
テレポートが軸にはなっているが、物理がのっかってきたり生物の世界だったり、果ては宇宙のありようだったりと、人物同様まとまりがないように感じた。
せめてどんな環境なのか街並みが想像できればよかったが、わかりにくいというのが一番。
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