北海道の開拓時代を綴る短編集。
開拓の指揮を執る者が次々と変わり、その度に方針も変わる。
工夫は金をもらえればそれに従うが、幸吉は己のやっていることがどこにつながるのか、未来が見えずにいた。
地元から逃げて蝦夷へやってきた幸吉には帰ることろもなく、拾ってくれた年上の女性の元からも出ていこうとしていた時、ふと見上げた楡の木の下で、幸吉は己の人生を振り返る。
開拓に関わる者たちそれぞれの目線から見た北海道。
でも、なんだかまとまりがないなぁと感じていた。
そして印象に残ったものを見返すと、それだけが最初に雑誌掲載され、残りはそれを元に書き下ろされたものだったようだ。
北海道開拓の物語はどれも、どこか淋しい雰囲気が残るものばかり。
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