睦月童


2016年06月10日 読了
 祖母の故郷から、日本橋の酒問屋に連れてこられた一人の子供。
その子は、人の罪を映す「鏡」という力を持っていた。
 跡取り息子のあまりの放蕩に業を煮やした当主が連れてきたその子・イオによって、良心の呵責に耐え切れず罪を告白する放蕩息子の央介。

 そんな子供と過ごすことになった央介は、江戸で起こる様々な罪人と関わることになるが、やがてイオの力のわけを知ることになり。。

 女だけが持ち、その命は子へ受け継がれるために増えも減りもしない不思議な力を持つ女たち。
人が支配しているようなこの地において、その真理は裏返っていくかもしれないという奇妙な恐怖。
どんなに根絶やしにしようとしてもどこかで生きている生命の強さを感じて空恐ろしくなる。

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