虎の首


 休暇から戻ったツイスト博士を出迎えたのは、事件の捜査で疲れ切ったハースト警部。
郊外の静かな村で、スーツケースに入ったバラバラ遺体が見つかる。
その後ロンドンでも見つかり、事件は連続殺人事件となる。
いっぽう事件の発端となったレドンナム村では、密室でインド帰りの元軍人が殺される怪事件が起きていた。
魔導士から買った虎の首が付いた杖から出た魔人に殴り殺されたという。

 静かで平和な村に突如起こる不穏な事件。
バラバラ事件だけでなく、魔人の出る杖と持ち主の死という、一見別の事件がつながる。
密室殺人の方がメインだと思っていたらバラバラ事件の方がメインだった。
そして最後にツイスト博士が見せた、自殺か私刑を待っているような行動は、今までの彼の人物像からはかけ離れているように見えてぎょっとした。
犯人に向き合う際に珍しくハースト警部と一緒じゃないと不審に思ったが、最後のシーンはもっと気になるようにしてある。
何度か読まないとわからないだろう。

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