霊柩車No.4


 父が港から車ごと海に落ち、死んだと聞かされた静香。警察が自殺だと結論付けようとしたとき、やってきた霊柩車の運転手が「自殺じゃない」とつぶやいた。
 些細な違和感から真実を読み取ったその運転手は、怜座彰光、39歳。
妻を事故で失うが、犯人が捕まっていないせいでいまだに乗り越えられずにいる。
ある日、怜座は仕事中知り合った女性キャスターが商売敵の陰謀を暴こうと動き始めたことを知り、手を貸すことになった。

 冷静に周りを観察し、違和感を追求する。
「千里眼」シリーズのような心理面とは違い、これは行動面の観察。
その観察と知識で裏をかく手管は爽快で、「千里眼」のような専門に偏っていない分親近感がわく。
キャスターの香織が取材先の病院で出会った患者のその後が思わせぶりだが、続編は出ていない。


 

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