2015年01月31日 読了
善如寺は、天才的な版画を作る友人・黒木から、美しい青い翅をもつ蝶の版画を託された。
そして黒木は、姿を消す。
複製をつくらないと言っていた黒木の青い蝶が、18年たって4枚の複製と共に世に出たとき、善如寺は未だ見つからない黒木の行方も含めて、探偵に調査を依頼した。
一枚の版画を巡り、18年前の思いを受け継ぐ者たちが誰かのために動く。
それにはどんな思いがあったのかと想像したが、あまりにも軽く書かれていて拍子抜けした。確かに今を生きる力になるほどの出来事なのかもしれないが、そこに重きはおかれていないため、受け取り方も軽くなり、動機として弱いイメージを残してしまう。
今までの作品とは違った面が見れたが、かえってありふれてしまっていたので残念。
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