2014年11月09日 読了
『夜の写本師』でカリュドウが使っていた本の魔法を生み出した、魔道師キアルスの物語。
強烈で禍々しい闇が、ある日若い大地の魔道師レイサンダーの前に現れる。
なぜこの闇の存在に、誰も気づかないのか。あまりの圧力に彼は逃げ出す。
心に闇を持たぬゆえに魔道師としての力がいまいちなレイサンダーと、この世に1冊しかない貴重な本を焼いてしまったために一生をかけてそれを復元しようとするキアルス。
二人は、その大きな闇<暗樹>に気付いたために命を賭してそれを封じる道を歩む。
どんなに大きなことをやり遂げたと思っても、何千年と受け継がれてきた世界の前では見えないほど小さい。しかし、少年が大人になるだでは大きすぎる。
魔道師の力が全面にあった前作とは少し違った今回だが、前作では影の薄かったキアルスがこんな冒険をしていたのかと、魔道師というものにさらに興味がわいた。
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