黒猫と歩む白日のラビリンス


 彼の存在は4年になるまでほとんど知られることがなかったくらい存在感がなかった。
詩集を発表してから、彼は突然時の人となり、3年後にまた突然姿を消した。
 ある日、「本が降ってくる夢を繰り返し見る」という学生の相談に乗った付き人。
だが間もなく、彼の詩集がばらまかれた場所で昏倒する事件が起こる。
贋作収集家の元で起こった密室の秘密、覆面アートは落書きか否か、など、現代アートをめぐる5つの謎。

 本編よりも黒猫の意思が多く表現されているので優しい気持ちでいられる。
悩む付き人にそっとヒントを手助けする様子が楽しそうで、その他の悩める教授や学生の起こす物騒な事件の印象を和らげていていた。

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