2016年10月26日 読了
警備会社の契約を切られた武尾は、ある女性のボディーガードをしてほしいという依頼を受ける。
その女性・円華と共に行動するうち、武尾はおかしなことに気付く。
読みやすく、厚さのわりにあっさり読める。
通常は考えられない屋外の温泉地で硫化水素での事故死が続き、連続殺人事件が疑われるなど、興味を引く設定でもある。
しかし内容はどんどんオカルトに寄っていき、先の展開がわかってくるととたんにありふれてくる。
暇つぶしにはなるが、特に印象に残る本でもない。
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読書と手芸の記録
2016年10月26日 読了
警備会社の契約を切られた武尾は、ある女性のボディーガードをしてほしいという依頼を受ける。
その女性・円華と共に行動するうち、武尾はおかしなことに気付く。
読みやすく、厚さのわりにあっさり読める。
通常は考えられない屋外の温泉地で硫化水素での事故死が続き、連続殺人事件が疑われるなど、興味を引く設定でもある。
しかし内容はどんどんオカルトに寄っていき、先の展開がわかってくるととたんにありふれてくる。
暇つぶしにはなるが、特に印象に残る本でもない。
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2016年10月23日 読了
春休み、『これは救済だ』と言って消えた友人を探して、北海道にやってきた中学1年の上杉。
もう一人の友人である黒木と共に、目星をつけた修道院へ乗り込もうとする。
中高生向けでシリーズもののようだが、知らずに読んでも十分楽しめた。
得意の中世ヨーロッパの知識も入っていて、それなりに狂気もまざり、残酷な部分はうまくコーテイングされていて透明感もある。
他の作品も気になってしまう。
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2016年10月21日 読了
ばけものをこよなく愛する中将の宣能。
ところが近頃ふさぎがちで、怪異めぐりに誘われない。
心配した宗孝は、今まで訪れた思い出の場所を再び訪ね、元気を出してもらおうとするが。
どんなに嫌がっていても、結局は中将に付き合う宗孝が、今回は少し頼りになる。
愛らしさを振りまく初草も、つかみどころのない12人の姉たちも、登場人物のほとんどがとても柔らかい雰囲気で、とても恐ろしい怪異を探しているとは思えない読後感がある。
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2016年10月20日 読了
なかなかブラックなアパレルの会社で働きながら、おしゃれで女子感満載の生活を満喫するみき。
でも周りには、ほっといてくれれば迷惑かけずにいるのに、いちいちわざわざ絡んでくる奴がいっぱい。
そんなムカつく奴らと闘いながら、ガシガシと進むみきの東京生活。
悪態をどっさりついて、寄ってくるバカたちと闘うみき。
最初は悪口ばかりの本ならうんざりと思っていたけど、ぽんぽん出てくる悪態がいちいち同感できて、「怒りを燃料にできるタイプ」のみきがうらやましくなる。
日常のコミュニケーションでちょっとカチンときたり、引っかかりを覚えたり、言い返したいけど言葉が見つからなかったり、後で思いかえすと「あれは嫌味だったのかなぁ」と思うようなことが、なんか全部一気にすっきりした感じ。
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2016年10月19日 読了
呉服屋「摂津屋」の跡取り息子だった為吉は、幼い頃店に押し込み強盗が入り両親を殺されていた。
その後為吉は北町奉行所付きの中間となっていたが、ある日、両親を殺した盗賊集団・青蜥蝪の首領が捕まったと知る。
江戸の治安を守る仕事につき、過ちを犯した人を見ていく為吉。
始めは暗く愚鈍な男と思っていた為吉の人生が、そのうちいい方へ転がっていくというところを見ていると、為吉の考えていることもわかってきて納得する。
大きな成功はないけど、大きな幸せを手に入れた為吉にほっとした。
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2016年10月15日 読了
タカシがキングとなったワケ。
誰からも慕われていたタカシの兄・猛が、池袋のガキたちを束ねようとしていた。
それは隣町で抗争を繰り返していたカラーギャングたちが、池袋にもやってこようとしていたからだ。
そして埼玉の双子が手を出してきて、猛は足を痛める。
氷の様なタカシの原型はすでにあるが、まだ兄の陰に隠れていた頃はひたすら暗い印象。兄は簡単に死んでしまい、その犯人も上手く挿げ替えられすぎる。
警察に見破られないわけがないが、キングの誕生を経調したかったのか、その采配も強烈。もはや無法地帯。
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2016年10月14日 読了
優秀だと噂の、まだ若い検事。
出所したばかりの男がその足でまた窃盗で捕まった。
検事の佐方貞人は、所持金があるにも関わらず腕時計を盗んだという男の行動に疑問を持つ。
上の意志に逆らって自白している被疑者を送致するのを渋ったり、傍から見るとおかしな言動をする佐方だが、実はただ一人真実が見えている。
ありふれた設定。それなりに楽しく読んだが、最後の事件は納得いかない。
秘する気持ちを、知っている者が静かに思い浮かべるから真実味が出るのであって、記者がたいして取材もしないで「おそらく当たっている」という想像だけの過去が、出来事だけならまだしも、当事者の表情や心のうちまで語っても、全く説得力がない。
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2016年10月11日 読了
銀座で探偵事務所を営んでいる月輪龍太郎は、東京帝大で犯罪捜査学講座を受け持つことになる。
しかし学生は3人。
やる気の感じられない3人に向かい、月輪は講義を始める。
教科書を使わず、実際の犯罪を扱うという方法で。
3人の学生にそれぞれ謎解きをさせ、答え合わせとして月輪が犯人を捕まえてゆく。
他のシリーズのスピンオフということらしいが、これだけ読んでも色んなパターンがあり、楽しめる。しかし本格的というほどではない。
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2016年10月08日 読了
家出や、社会からはじき出された人が住む、治安の悪いシェアハウス。
そこでは盗みが頻発し、プライベートなどなく、不潔な環境で様々な男女がいた。
犯罪に加担する者、シェアハウスの狭い環境で威張る者、お金がたまるとさっさと出ていく者。
そんな中で、運よく出られた主人公の綾希が見た、暗い世界。
恐ろしいうえに救いがなく、辛い気持ちになるのに最後まで一気に読んでしまう。
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2016年10月06日 読了
バスジャック事件の被害者に届いた「慰謝料」を巡り、被害者たちの意見は対立する。
出どころを突き止めるまでは使わず、その後は黙って受け取るのか、すべてを寄付するのか。。。
金を手にすると人は変わる。
そんな彼らの心を少しでも軽くしようと、杉村は動く。
幸せな家庭を築いていたように見える杉村の、少しづつ閉じ込められるような息苦しさがしだいに大きくなる。
最後は衝撃だったけど、バスジャックはあんまり関係なかったような気もしてしまう。
そのうえ、妻の父という大きな存在から遠ざかった杉村に、あんまり興味はなくなってしまった。
次の「探偵」へ向かう前振りだとしても。
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