正月に呼び出された須貝警部補は、一件の殺人を処理後、後輩から「結婚したい女ができた」と相談された。
しかし数日後、後輩は自宅で首をつる。さらに二日後、風俗ライターが河原で殺されているのが発見され、続く人死に納得できない須貝はひそかに調査を進めると、後輩とライターのどちらにも関係のある女が浮かび上がる。
ところが、その女はどうやっても発見できなかった。
いくつかの殺人。そして身寄りのない無害そうな男。
関係は想像がついたが、結末で驚かされる。
須貝は主人公だと思っていたのに違ったのか。
あまりにあっさりとした須貝の様子にしばらく茫然として、語られる二つの「正義」に考えが追い付かない。
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