ルームメイトと謎解きを


 全寮制男子校である霧森学院の旧寮「あすなろ館」。
昨年起きた“ある事件”のせいでほとんどの生徒が新寮に移ってしまい、今はたった6人の生徒しか入居していない。
入居者の一人、兎川雛太の部屋に同居人としてやってきた転校生は、人に興味がなさそうな冷めた鷹宮絵愛だった。
ある日、学校の生徒会長の湖城龍一郎が何者かに殺害され、現場の状況から犯行が可能なのは「あすなろ館」の住人だけという状況になってしまう。
ヒナ(雛太)とエチカは、自分たちの容疑を晴らすため、独自に調査を始める。

学園探偵もので、去年の事件からのつながりがありそうだということで連作かと思ってしまったが違うようだ。
元気で行動的なヒナと、冷静な観察が得意なエチカが推理を進める。
ところどころで、決定事項のように語られることに疑問が沸いたりとおかしな点もあったが、思いもかけない動機が浮かんできて結構楽しめた。