2016年04月13日 読了
隣国と長い戦争を続けるハルラント聖王国の西の端に住むエヤアルは、幼い頃に魔法を暴走させて炎の鳥に魔法を奪われていた。
そして<空っぽの者>となったエヤアルは徴兵吏によって砦に連れてこられ、洗濯女や食糧庫の管理、照明係などをして働きながら新しい力を目覚めさせていく。
類まれなる記憶力のために、「話す祐筆」として戦に連れて行かされたエヤアル。
そこで見聞きしたことがエヤアルの考えを大きく変え、一つの決断をする。
ファンタジー小説というより、童話。
自分の思いとは違う生き方を強いられて抵抗し続けるエヤアルが生き生きいていて、ただ前向きな明るい主人公ではないところに好感が持てる。
でも最後の決断は指示書めいた道徳観いっぱいの童話なところが残念。
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