2016年04月25日 読了
百年続く「椋屋」の娘・お凜は、幼いころから父の仕事が好きで、工房に出入りしていた。ところが、急な父の死により跡目争いが起ころうとした時、工房に流れ者の時蔵がやってきた。彼は、父が呼び寄せた天才肌の職人だった。
愛想がなく誰のいうことにも耳を貸さず、自分のやりたいことだけをやる時蔵に、周りはのきなみ反発するが、作る細工物には目が吸い寄せられる。
そんな時蔵と時代がやがて椋屋を団結させ、変えていく。
職人を描くのが上手い。いつの間にか引き込まれ、美しく表現される意匠を想像する時間がとても楽しくなる。
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