2012年11月04日 読了
大好きなおばぁちゃんの通っていた望桜学園という中高一貫のミッション系の女子校を志望した主人公・夏草。
憧れていた学校に通えることになったのに、ある日おばぁちゃんが倒れ、13歳の頃に戻ってしまった。
自分と同じ年だと言い張るおばぁちゃんと一緒に暮らすうち、おばぁちゃんの言った「罪」が気になりだす。
こんなに長い間秘めていた罪とはなんだったのか。
ゆっくり丁寧に書かれているけど、それほど意味もない。
|
読書と編み物の記録
2012年本文作成
2012年11月04日 読了
大好きなおばぁちゃんの通っていた望桜学園という中高一貫のミッション系の女子校を志望した主人公・夏草。
憧れていた学校に通えることになったのに、ある日おばぁちゃんが倒れ、13歳の頃に戻ってしまった。
自分と同じ年だと言い張るおばぁちゃんと一緒に暮らすうち、おばぁちゃんの言った「罪」が気になりだす。
こんなに長い間秘めていた罪とはなんだったのか。
ゆっくり丁寧に書かれているけど、それほど意味もない。
|
2012年11月02日 読了
7人の人たちがむかえるいろんな死。
人はいろんな死に方をする。
それぞれは短い話だけど、強い何かを残す。
怖さだったり哀しみだったり。
ホラーに近いので想像するのがとても恐ろしい。
|
2012年10月30日 読了
江戸時代、身分ある者達が庶民の生活を覗き見るために、それを再現した偽の宿場町。
それは精巧に作られたおもちゃと言える。
とある藩士の時代、そこに本物の庶民を暮らさせた。
そこに住む人々は、通常は普通に生活をしつつ、藩公や賓客の場合にはすぐさま姿を消さなければならない。まさに蛻の空に。
籠の虫のような生活の中で、住民が殺され、人々が隣人さえも恐れるようになる。
静かに細く息をしなければ生きていけないような世界で、突然精神の切れる音を聞くような、じわりと恐ろしい物語。
派手ではないし、始めは読みにくいと感じるけれど、投げやりにならないで見るべきものを見た者たちの強い心が伝わってくる。
|
2012年10月28日 読了
観光立県をめざし、「おもてなし課」を作ったはいいが、まず何をする?
なにかにつけゆるい公務員の思いつきに、「観光特使」となった作家はあきれ返る。
いいたい放題にこきおろされた課の面々は、民間との意識の差を思い知らされて戸惑いながらも、もっともな意見に頷かざるを得ない。
有川さんお得意の甘い恋愛模様もしっかりありながらも、やはり辛口から入る。
地元への思い入れと批判をきっちり書き出してはいるけど、最後の大詰めにあたる結論は、ちょっとインパクトがなく物足りない。
そこは事実に基づいた結果を採用したからなのかもしれないが、小説という場なら、もっと大きな「観光」を打ち出せたはず。
話題になったわりにはフェードアウトした感があって消化不良。
|
2012年10月27日 読了
四半世紀を過ぎ、高校時代の吹奏楽部を再結成させようとする。
1人の仲間の結婚式の余興にと、バンドを頼まれた語り手であるタヒラの回顧録と現在が交互に進む。
この前に読んだ本は面白かったのだが、こちらはだらだらと進むばかり。
きっと仲間内では楽しい話なのだろう。
|
2012年10月26日 読了
幼馴染の利吉がおかしな死をとげた。同じ読み売りの仕事をしていた才助は、そのことを面白おかしく書きあげた瓦版に怒り、その記事を書いた元武士である青山孫四郎のところに怒鳴りこんだ。
利吉の死を不信に思って調べ始めた矢先、才助は何者かに襲われるが、利吉の死と共に沸きあがった疑問を探るべく、孫四郎と共に謎に迫る。
読み売りが元武士と対等に口げんかをしつつ、時にハッタリをかましながら謎を解いていく。
身分の違いを軽く流す才助の切り返しは鮮やかで心地よい。
最後は思いもよらない大事へと発展し、歴史上の大事件につなげてしまった。
あっけにとられている間にさらりと終わり、才助に一杯食わされたような、気持ちのいい終わり方をする。
|
2012年10月24日 読了
女子校育ちで20年間彼氏なしの女子大生が、恋のご利益があるという東大寺二月堂での節分の豆まきに行った。
そこで、狐のお面を被った着流し姿のおかしな男に出会う。
その出会いは、一生忘れえない、特別な出会いとなった。
舞台である奈良の、伝統や儀式にまつわる話は詳しくて興味深かったけど、それ以外では目を惹くものはない。
キャラクターも突飛に書かれているため共感もできず、最後はただ怖気づいて逃げる理由をこじつけただけ。
残念。
|
2012年10月23日 読了
第6回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。
夢だった店を持ち、結婚もして、もうすぐ子供も生まれるという柴山幸太。料理目当てで妻の友人の結婚式に出席したのだが。
料理に関しての描写が面白く、すぐにでもフレンチが食べたくなる。でもミステリーとしてはいまいち味がない。
いくつかの視点で描かれ、やがてそれらがどう繋がるのかと推理させるのはいいのだけど、それぞれが散らかりすぎて気が散る。
最後はいかにもミステリー。
|
2012年10月20日 読了
昭和三年、名探偵・唐草七郎の弟子である女探偵・岡田明子の元に、奇妙な依頼が入る。
「瑠璃玉の耳輪をした、3人の娘を見つけ出し、丁度1年後の今夜、とあるホテルの1室につれて来てください」
古風な語り口と表現に、慣れるまではなかなか進まないが、次第に取り込まれる。
その不思議な作りには、あとがきを読んで納得。
原案と著者に、興味をそそられた。
|
2012年10月18日 読了
消防隊員の生田は、勤務地が異動になってからは救急車を運転していた。傷病人を安全に素早く運ぶためには、消防車とはまた違ったスキルが必要とされる。
そんな生田の運転する救急車が、怪我を偽った男にジャックされた。爆弾を持ち込み、二億円の金と共に都内の病院を回るよう要求する。
ジャックされてからのスピード感は力強く、生田の運転が頼もしい。それまでのだらりとした導入部を忘れ、ひたすら走る。
最後は少し芝居じみていたが、読後感は良い。
|