2017年02月03日 読了
父とふたり暮らしのおみつは、最近父の様子がおかしいと思っていた。
おとなしくて真面目で、口数も少ないいつもの父が、ある時ふと違う顔をするのだ。
瓦版のよみ売りをしている才助は、このところ瓦版に書かれたことと似た事が起こっていることに奇妙なものを感じていた。
その瓦版を描いている元武士の青山に相談し、探りはじめたところ、おみつの父の甚助が捕らえられる。
幼いおみつの心を細かく描写してあり、心が痛む。
いたたまれない結末だが、決して暗くはないため、希望も見えた。
所々で端折ってある設定は、前作があったためだろうか。
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