2018年12月13日 読了
普通ではない死に方をした人が住んでいた家は、事故物件や瑕疵物件として、告知義務が生じる。
そんな家に住む藤崎は、オーナーや不動産会社から依頼を受けて瑕疵を洗い流すことを生業としていた。
表情にとぼしく、やせた風貌の藤崎が、瑕疵物件に住むのはなぜか。
原発処理の仕事をしていた男の死、失踪した女性、謎の自殺。
様々な理由で死んだ人たちと、それにかかわる人たちの遺恨をも洗い流す藤崎の様子を見るうち、藤崎自身に興味が湧いてくる。
ただ人死にが出たというだけではない、あらゆる人の生き様の結果の死という厚みを感じさせる。
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