2016年09月01日 読了
徳川家治の継嗣である家基が、鷹狩の後から体調を崩し、数日後身罷った。
暗殺ではないかという噂が出る中、側近の書院番である坂木蒼馬が失踪する。
蒼馬の許嫁だった志津乃、その伯父である考安、掏摸の死からつながる新助など、関わる者たちの目線で順番に語られる。
それぞれの正義を信じで進む者たち。
すべての意味がわかり、そしていくつかは伏せられ、平和がやってきて終わるが、すっきりという読後感ではなかった。
悔みや悲しみは残り、それでもそれを持ってこれからも生きていくんだという決意が残る。
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