サラバ! 上


2016年11月06日 読了
 父の赴任先のイランで生まれた歩が、天真爛漫な母と、自己顕示欲が強い姉、普通の感性を持っている父との日々を描く。

 イランでの革命で治安が悪くなり、日本に戻って小学校に入り、その後中学になり、彼女ができ・・・・、ただ歩の成長を淡々となぞる。
日記というか、歩の頭上の定点カメラの映像をただ見ているような感じ。
特に盛り上がりもないために飽きる。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

サラバ!(上) [ 西 加奈子 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)

マル暴総監


2016年11月04日 読了
 チンピラが睨み合っているという報告を受け、臨場した北綾瀬署のマル暴刑事・甘糟。
どうやらお互い引き際を見計らっているようなので見守っていたら、白スーツの人物が割って入ってきた。
 そして翌日、睨み合っていた人物の一人が死体で発見される。

 いつもより砕けた感じの文で、キャラクターが引き立ってるわけでもなく、出来事もどうってことない。緩い感じの言葉がよけいに軽く見せている。
もう少し内容があればいいのだけど、これではコマーシャル程度の素通り感。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

マル暴総監 [ 今野敏 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)

炎を薙ぐ


2016年11月02日 読了
 両手両足を切り取られた若い女の死体が見つかる。
さらに、妻・おさとの友人でおゆきという娘の父親が拷問されたあげくに殺され、おゆきの身も危ないというので、貧乏浪人・由比三四郎が用心棒となる。

 シリーズものだったようだ。
短い出来事がいくつか起こり、その陰には「達磨美女」へつながる不気味な予感。
寒気がするような決着だが、一応落着する。
妻のおさとがとても良い雰囲気を出しているが、一つ一つの事件のその後が全く語られないので気になってしまう。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

炎を薙ぐ (講談社文庫) [ 池永 陽 ]
価格:979円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)

お台場アイランドベイビー


2016年10月28日 読了
 第30回(2010年) 横溝正史ミステリ大賞受賞
刑事を辞めて、ヤクザのシノギに協力することで報酬を得ながら暮らしていた主人公の巽。
ある時見つけた不思議な少年が気になり、つい世話を焼くようになってから、少年を巡る諍いに巻き込まれる。

 近未来、地震により崩壊したお台場を舞台に、無国籍児をめぐって権力への戦いを挑んだ巽が、品のない言葉使いや荒っぽい振る舞いにも関わらず、なぜか憎めないキャラとなっている。荒廃した地に紛れ込んだ子供たちというありふれた設定で退屈するかと思ったら、だんだん目が離せなくなり一気に読み終えた。
 そして、すべて丸く収まるハッピーエンドとはいかないあたりが、うすら寒いリアルさを出していて白けずにすんだ。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

お台場アイランドベイビー (角川文庫) [ 伊与原 新 ]
価格:900円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)

桜風堂ものがたり


2016年10月27日 読了
 百貨店に入っている書店で働いている主人公の月原一整。
万引きをした中学生を追いかけたことで、その中学生が車とぶつかり、怪我をした。
世間から攻められた一整は、書店を辞め、心の傷を抱えながら旅をする決意をする。

 うんざりするほど無駄に長い。
半分まで読んでやっと、タイトルの桜風堂にたどり着く。
意味がある長話なら伏線として楽しめるかもしれないが、くだらなくて疲れ、投げ出したくなるほどつまらない無駄話が多すぎて少しも楽しくなかった。
さらに、本屋の内情も、もうみんな知ってる事ばかりで新鮮でもない。
書いている本人だけが楽しい物語。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

桜風堂ものがたり [ 村山早紀 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)

ラプラスの魔女


2016年10月26日 読了
 警備会社の契約を切られた武尾は、ある女性のボディーガードをしてほしいという依頼を受ける。
その女性・円華と共に行動するうち、武尾はおかしなことに気付く。

 読みやすく、厚さのわりにあっさり読める。
通常は考えられない屋外の温泉地で硫化水素での事故死が続き、連続殺人事件が疑われるなど、興味を引く設定でもある。
しかし内容はどんどんオカルトに寄っていき、先の展開がわかってくるととたんにありふれてくる。
暇つぶしにはなるが、特に印象に残る本でもない。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ラプラスの魔女 [ 東野圭吾 ]
価格:1848円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)

KZ’ Deep File 桜坂は罪をかかえる


2016年10月23日 読了
 春休み、『これは救済だ』と言って消えた友人を探して、北海道にやってきた中学1年の上杉。
もう一人の友人である黒木と共に、目星をつけた修道院へ乗り込もうとする。

 中高生向けでシリーズもののようだが、知らずに読んでも十分楽しめた。
得意の中世ヨーロッパの知識も入っていて、それなりに狂気もまざり、残酷な部分はうまくコーテイングされていて透明感もある。
他の作品も気になってしまう。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

KZ’ Deep File 桜坂は罪をかかえる [ 藤本 ひとみ ]
価格:1540円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)

ばけもの好む中将 伍 冬の牡丹燈籠


2016年10月21日 読了
 ばけものをこよなく愛する中将の宣能。
ところが近頃ふさぎがちで、怪異めぐりに誘われない。
心配した宗孝は、今まで訪れた思い出の場所を再び訪ね、元気を出してもらおうとするが。

 どんなに嫌がっていても、結局は中将に付き合う宗孝が、今回は少し頼りになる。
愛らしさを振りまく初草も、つかみどころのない12人の姉たちも、登場人物のほとんどがとても柔らかい雰囲気で、とても恐ろしい怪異を探しているとは思えない読後感がある。

女子的生活


2016年10月20日 読了
 なかなかブラックなアパレルの会社で働きながら、おしゃれで女子感満載の生活を満喫するみき。
でも周りには、ほっといてくれれば迷惑かけずにいるのに、いちいちわざわざ絡んでくる奴がいっぱい。
そんなムカつく奴らと闘いながら、ガシガシと進むみきの東京生活。

 悪態をどっさりついて、寄ってくるバカたちと闘うみき。
最初は悪口ばかりの本ならうんざりと思っていたけど、ぽんぽん出てくる悪態がいちいち同感できて、「怒りを燃料にできるタイプ」のみきがうらやましくなる。
 日常のコミュニケーションでちょっとカチンときたり、引っかかりを覚えたり、言い返したいけど言葉が見つからなかったり、後で思いかえすと「あれは嫌味だったのかなぁ」と思うようなことが、なんか全部一気にすっきりした感じ。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

女子的生活 [ 坂木 司 ]
価格:1650円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)

為吉 北町奉行所ものがたり


2016年10月19日 読了
 呉服屋「摂津屋」の跡取り息子だった為吉は、幼い頃店に押し込み強盗が入り両親を殺されていた。
その後為吉は北町奉行所付きの中間となっていたが、ある日、両親を殺した盗賊集団・青蜥蝪の首領が捕まったと知る。

 江戸の治安を守る仕事につき、過ちを犯した人を見ていく為吉。
始めは暗く愚鈍な男と思っていた為吉の人生が、そのうちいい方へ転がっていくというところを見ていると、為吉の考えていることもわかってきて納得する。
大きな成功はないけど、大きな幸せを手に入れた為吉にほっとした。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

為吉 北町奉行所ものがたり [ 宇江佐真理 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2019/11/16時点)