ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下)


 ハリエット失踪事件に関する膨大な資料を調べるミカエル。
一人では限界があると思いヘンリックの弁護士に相談すると、背中にドラゴンのタトゥーを入れた女性調査員・リスベットを紹介される。
リスベットの個性に驚きながらも、二人は気が合い、深い闇をもつヴァンゲル一族の謎へと分け入っていく。

 ミカエルが見つけたハリエットのメモと失踪当日の写真に写ったハリエットの姿から、ミカエルは恐ろしい真実をつかむ。
真相を見つけたとたんにミカエルは命を狙われ、リスベットと共に生還するまでを一気に読み進んだ。
大げさなほどの危機だが、途中では止まれないほど息をつめた危機だった。
そのせいか、生還後はもう余韻だと感じていたが、ヘンリックの依頼を受けるきっかけとなった事件がまだ終わっていなかった事をやっと思い出す。
それは後日談のように淡々と語られていたためにちょうどいい余韻のまま進み、やがてすべて解決した頃にはミカエルに起こった衝撃も薄れてきて落ち着いて読み終えることができた。