2014年04月04日 読了
江戸。でも江戸ではなく、近未来の江戸。
日本から独立した「江戸」では、生活や習慣も昔のままで、もちろん電気もなく現代科学や医学もない。
そんな江戸へ激しい競争率をすり抜けて入国した辰次郎は、身請け先の長崎奉行馬込播磨守・通称ゴメスから、致死率100%の流行病の正体を突き止めることを命じられた。
不思議な設定で惹きつけられ、惑わされた。
江戸の頃の理を忠実に守りながらも現代からは離れられない。
ゴメスのインパクトが強すぎて癖になりそう。
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読書と手芸の記録
2014年04月04日 読了
江戸。でも江戸ではなく、近未来の江戸。
日本から独立した「江戸」では、生活や習慣も昔のままで、もちろん電気もなく現代科学や医学もない。
そんな江戸へ激しい競争率をすり抜けて入国した辰次郎は、身請け先の長崎奉行馬込播磨守・通称ゴメスから、致死率100%の流行病の正体を突き止めることを命じられた。
不思議な設定で惹きつけられ、惑わされた。
江戸の頃の理を忠実に守りながらも現代からは離れられない。
ゴメスのインパクトが強すぎて癖になりそう。
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2014年04月03日 読了
さっぱり仕事が入らない貧乏探偵の法間謙一。
仲間からはホウカン(幇間)と呼ばれる彼は名前の通り、太鼓持ちで渡り歩いてきた。
おべっか、お世辞を口を挟む間もないほどしゃべりつくし、その口で人をいい気分にさせ心を許させ取り入っててしまう。
ハードボイルドとはまた違う探偵。
聞く方も言う方も疲れ切るおべっかの連続で、ふと漏らした言葉や気を許した途端にしっぽをつかむ。面白いけど、読む方も疲れた。
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2014年04月01日 読了
腕貫探偵が、ちょっとした話からすべてをすっかり解き明かす。
相談ごとを持ち込む今までの話と違い、仕事以外で行きあう知り合いのおかしな話などをネタにしている。
探偵の知人ばかりのせいか、常に平常心で淡々と語る探偵のちょっと人間らしさがみられたのは面白いが、その分その人たちの話が長くて疲れる部分もあった。
最後は少しほっこりする。
どうやら間に何冊があったよう。見逃したか。
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2014年03月28日 読了
借金のかたに手に入れた一軒家に住む金貸しのお吟。
毎朝あちこちまわって借金を取り立てて廻る。
そのお吟のところへ、何やら企んでいる男・浅吉がやってきた。
お吟の貯めこんだ金をすっかりもらおうという腹は隠し、浅吉は仕事を手伝うと言い張り居候となった。
浅吉は、かたき討ちでも始めるような悪い奴かとおもいきや、金を借りた者たちが何とか暮らしを立てていけるよう知恵を貸し、商いをさせたり暮らし方を変えさせたりする。
お吟との関係も途中まではすっかり予想を裏切られた。
目を離せない流れとすっきり気持ちのいい結末で、とても良い気分で読み終えることができた。
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2014年03月27日 読了
完璧な健康を手に入れるために国が権力を駆使してサポートする。
自由化された医療では病院のランクによって料金も診察内容も露骨に変わる。
医療を極端な方へ向かわせ、コミカルに煙に巻き、最後はあっさり突き落す感じの医療業界の短編。
笑えるけど怖い話。
タイトルの「ガンコロリン」とジェネラルの話が印象に残る。
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2014年03月25日 読了
ぼくは、皆と楽しく遊んでいる毎日に、違和感を感じていた。
そして出会った男と共に旅に出る。そのおかしな町から出て。
旅の仲間を見つけて旅をして、いつか終わりまでたどり着いた時、なぜそんなことをしていたのかがわかると思う。
解らないことばかりを抱えて旅をするぼくの話。
観念的。童話。道徳の教科書にあるような、曖昧で色んな読み方ができる本。
でもひたすら平坦でつまらなかった。
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2014年03月23日 読了
キャリアではあるけれど、その性格に大いに問題がある刑事二人が組んで事件に立ち向かう。
たいした仕事を任されていないはずだったのだが、なぜか事件に遭遇する二人。
そこでの態度はまるでなっていないはずなのに、その頭脳であっさり解決してしまう。
「田舎の刑事」シリーズでは主人公の間抜けなところがとても面白かったのだが、こちらは同じようなキャラの二人だけど不快感の方が大きい。
同じ職業だからよけいに比較してしまい、話の浅さが目立ってしまっている。
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2014年03月18日 読了
貧乏長屋に越してきた父子。
すると長屋は、その親子を嫌悪するものと同情するものの二つに分かれた。
おかしな振る舞いをする男・弁蔵とその倅・正吉への嫌悪は、時に露骨ないやがらせへと発展する。正吉と仲良くしたい主人公の信太郎は、母からのきつい言いつけと周囲の親子への差別に心を痛めながらも考えていた。
読みやすく、主人公の子供目線で書かれているので人間関係の表裏も解り易い。
いじめや騙し、犯罪もある割には気持ちのいい読後感。
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2014年03月15日 読了
人魚の肉を食べてしまった女は、もう100年あまりも生きてきた。
様々な名前を使い、その時々で愛した男との間に子供を産み落としてきた彼女は、自分の子供たちと関わった者たちの人生を狂わせていく。
まとわりつく恐怖がまさに蛇のよう。
不幸になっていく者ばかりの中、主人公の緒方はなんとかそれを断ち切ろうとする。
最後までその不気味さは変わらなかった。
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2014年03月12日 読了
ボランティアで拾われた子や、散歩中についてきた子。
そんな猫たちを引き取るうちに、町田家は猫だらけになっていた。
人間関係の難しさは猫界でもあり、ストレスであっという間に毛並みが悪くなる子やマーキングが激しくなる子など、個性あふれる猫たちとの生活を描いたエッセイ。
所々はさまれる猫の写真に和む。
保護された猫にとっては町田家はどんな世界なのか。
野良じゃなくてもストレスはあり、かわいそうな気もするけれど、世話に手を抜いているわけではないことがよくわかるのでそれでいいと思う。
人気のエッセイシリーズのようなので支持はされているのだろう。
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