名無しの蝶は、まだ酔わない 戸山大学


2014年02月09日 読了
 戸山大学に入って推理研究会に入ることを目指してきた蝶子。
しかし、新入生歓迎コンパの待ち合わせでうっかり〈酔理研究会〉というサークルに入ってしまう。
そこは酔うことを目的とし、酔いの理を追及するサークルだった。

 しかしここでの活動は蝶子の世界を一変させる。

 不思議な言動で周囲を煙に巻く幹事長とのやりとりは「黒猫」シリーズと同じ空気を纏っていて、心地よい「酔い」を見せてくれる。
そしてそれは、学生時代の色んな事を思い出すきっかけにもなる。

ラスト・コード


2014年02月06日 読了
 ある研究者が殺され、たった一人の家族である娘がアメリカから帰国した。
その少女を迎えに行った筒井は、その時からありこちから襲われ、監視される羽目になる。

 最後まで、なんだかがっかりするばかりだった。

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カクメイ


2014年02月01日 読了
 生放送の番組中、芸人がスポンサーを中傷した。
そんなことがいくつか続き、今度は視聴率が一定を超えたら人を殺すという脅迫状が届く。

 人の笑顔をなくすカクメイをおこす。
ある集いで出会った二人の少年が始めたカクメイ。
「あぽやん」とは全く違った雰囲気だけど、なんともいえない嫌悪感がずっと続く。
最後はどう決着をつけるのかと期待したが、最後まで違和感と嫌悪感が残るだけだった。
2人の起こしたこともなんの意味もなく、子供っぽい。

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春はそこまで 風待ち小路の人々


2014年01月27日 読了
 「風待ち小路」と呼ばれるその通りには、絵草紙屋、生薬屋、洗濯屋といった小さな店が軒を連ねていた。
そこに住む者たちの、思いや生き様を一つ一つなぞっていく物語。

 人の思いが誰かを動かし、そしてそれもまたある人と繋がる。
そんな出来事が少しづつ語られ、小さな「風待ち小路」に春をもたらす。

 深刻で辛い出来事もあり、どうしようもないこともあるけど、最後は穏やかな気持ちになれた。

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誰に見しょとて


2014年01月23日 読了
 きれいになりたい、思い通りの体になりたいと思う気持ちは太古の昔からあり、それを少しづつ実現してきた。
今、「ビッキー」という企業は美容と医療を組み合わせ、あたらしい人類をプロデュースしていた。

 美容整形、人体改造、アンチエイジングを売りにしてきたビッキーは、その技術を海や宇宙にまで広げる。
理想を実現するためには、ここ(地球)じゃ狭すぎると。

 現在の美容からの続きが、とてつもない世界へと広がるSF。
夢か狂気の世界へのめりこむような話。

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永遠の0


2014年01月20日 読了
 終戦から60年。祖母が亡くなってしばらくしてから、祖父に知らされた事実。
そこから、戦争と本当の祖父の事を調べることにした姉弟。
祖父を知っているという人たちを訪ねて話を聞くうち、2人は祖父の生きた時代を知る。

 タイトルから、ゼロ戦の話だと思っていた。
ちょうどジブリの映画もあったし、きっとその関係だと。
専門的な話や政治的な話もあるだろうからちょっと読みにくいかもしれないとも思っていた。
でも全然違った。引き込まれて読むうちに最後はちゃんと繋がって、悲惨なまま終わらないのでほっとした。

 戦争の話は、身内からは聞きづらい。お互い辛いから。
こうやって全然違うところから知るだけでも心が削られる思いがする。

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御役目は影働き – 忍び医者了潤参る


2014年01月15日 読了
 田舎に住む忍者である了潤。
なぜか世継ぎが次々と亡くなったという本家に請われて跡継ぎとなるために江戸へ向かう。
影であるために目立たないように医者として過ごすはずがなぜか目立ってしまい。

 影働きをしていくうちに大きな陰謀に気付き、それがいずれ自分の出生にまで関わってくることになる。

 絶対にありえない設定というわけではないので割と楽しめる。

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むつかしきこと、承り候 公事指南控帳


2014年01月13日 読了
 なかなかお白洲まで持ち込めないような事や、公事では時間がかかりすぎる問題を、薬屋の店の片手間に請け負う時次郎。

 真面目に裁判を待っていたら破産してしまう人々の相談にのりながら、裏を調べ上げて解決していく。
息子を呪い殺されたという老婆や、破産したので借金を減らしてもらったくせに財産を隠していたとか、中には辛い結末もあるが結果がわかるとほっとする。
とっつきにくそうだけど読み始めると止まらない。

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花咲小路一丁目の刑事


2014年01月09日 読了
「花咲小路商店街」で「和食処 あかさか」を営む祖父母のもとに戻ってきた若手刑事の淳ちゃん。
割と忙しくしているけど、非番の日にはおばあちゃんに頼まれて「事件」じゃないけどちょっと「問題」なことを解決しに出かける。

 死んだおじいちゃんから手紙が来た。猫がどこかでエサをもらっている。売り物の本の上にレモンが置かれていた。などなど。

 多少辛いことがあっても、ほのぼのとして穏やかで優しい気持ちになってホロリとするならこの人の本にすればハズレがない。
 これはシリーズ化しそう。

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月の影 影の海〈下〉 十二国記


2013年12月27日 読了
 髪の色や顔かたちまで変わってしまった陽子は、自分をこちらに連れてきたケイキに会って理由を問いただし、帰る方法を聞き出すためだけに生きる。
妖魔に襲われ、人に裏切られ、体中に傷を作りながら。

 やっと物語が動き出した。
半獣の楽俊と出会ってからはこの世界のことも解り始め、やがて陽子はここに来た意味を知る。
上巻を我慢して読んだかいがあった。

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月の影 影の海(下巻) 十二国記 (新潮文庫) [ 小野不由美 ]
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