探偵はひとりぼっち


2013年06月25日 読了
 みんなから愛されていたオカマのマサコちゃんが殺された。
そして、若いころにつきあっていた代議士によって消されたんじゃないかというウワサが流れる。
一向に犯人を捕まえられない警察にいらいらした<俺>は、調査に乗り出す。

 周りがみんな口を閉ざす中、1人で探る探偵には様々な「警告」がもたらされる。

 主人公もストーリーも、どんどん成長してどんどんおもしろくなっている。

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蝶狩り


2013年06月20日 読了
 調査員の桜庭のところに、キャッチをしていた女を探してほしいと依頼が入る。
腐れ縁の逃がし屋、幼馴染のヤクザといった風変わりな人脈を持つ桜庭が、人探しの末巻き込まれる騒動。

 前作をずっと探していたけど見つからないので、諦めて読み始めた。
でも少しも問題はなかった。
ハードボイルド探偵。

 さらりと読める。

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童子の輪舞曲 僕僕先生


2013年06月18日 読了
 久しぶりの短編集。
僕僕たちが旅をしている途中の、ある日の出来事を描く。

 雨宿りの合間に遊ぶ双六や、海で術にかかって閉じ込められたこと、仲間の繁殖期。
僕僕の友人たちの話もあって、なにげない毎日の様子がわかる。

 大変な面倒事も、命の危険も、大事な問題も、僕僕との別れの予感もない、穏やかな毎日。

 最後は少し運命めいた話でしんみりしたけど、変わらない僕僕に安心する。

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空飛ぶ広報室


2013年06月16日 読了
 不慮の事故でパイロット資格を失った1人の航空自衛官が次に赴任した先は、防衛省航空自衛隊航空幕僚監部広報室。
 さらに、やりすぎた取材の失敗で記者から異動させられたテレビ局のディレクター。

 共に夢を打ち砕かれた者同士が、次の仕事に向ける夢とは。

 面白いような、中途半端なような。。。
3.11の地震の話はあえて追加されたものだけど、やっぱり何かを発信している者としては書きたくなる素材なんだろう。
でも受け取るほうは「またこの話か」となる。

 ドラマのほうがおもしろい。

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シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官


2013年06月15日 読了
 東京のとある小ランクルームで、人相も死亡推定時刻の推測すら難しいほどの女性の腐乱死体が発見された。

 殺害現場がそこではないらしいこと、周辺からはサギソウの種が落ちていたこと。
少ないうえに不可思議な発見ばかりなところから、また法医昆虫学者の赤堀が「虫のしらせ」を聞く。

 思いもかけない所から広がる発想と発見がおもしろい。
犯罪にありがちな動機だし、刑事ものならあたりまえな結末だけど、きっかけはすべて「虫」によってもたらされる。
相当気持ちの悪い場面もあるけど、そんな見方もあるのかと驚くことのほうが多い。

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旅猫リポート


2013年06月12日 読了
ノラだった僕は、サトルに拾われて「サトルの猫」になった。
昔飼ってた猫にそっくりな柄で尻尾が7の字に曲がっていたから、名前は「ナナ」。

 猫が主な主人公として、飼い主のサトルと旅をした、切ない話。

 わりと好評価をしている人が多かったけど、私はなんだか違和感が大きかった。
猫なのに、まるでヒトが猫の姿をしているようなナナの描写に。
それを意図して書いたんだろうけど。

 あらゆる不幸と苦悩をサトルと周りの人間に与えているところも不自然すぎる。
そしてそれ以外の人間が冷たすぎる。
善と悪をはっきり分けてあり、子供向けのキャラクターばかり。

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向う端にすわった男


2013年06月09日 読了
 いつものバーで飲んでいた<俺>。
偶然居合わせた男のいざこざを聞いてしまい、結婚詐欺にまつわる依頼を受けてしまう。

 その他いくつかの短編集となっていて、今までよりもしっかりした話になっていた。
ハードボイルドらしい闇もあり、とにかく暴力を入れようという部分がなくなったからか、流れも良くて読みやすかった。

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147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官


2013年06月07日 読了
 全焼したアパートから見つかった遺体を解剖した結果、体内では不思議な現象が起こっていた。
食堂と胃が完全になくなり、腹にはソフトボール大のウジの玉が埋まっていたのだ。
これには捜査員も頭を抱え、専門の学者の知恵を借りることになる。

 学者の担当を任された一課の岩楯と鰐川は、昆虫で法医学を解こうとする赤堀の信念を見聞きし、法医昆虫学の有用性を思い知らされる。

 おもしろかった。
前作の「よろずのことに気をつけよ」もよかったが、こちらも予想を超えた繋がりだった。
流れは定石の事件モノだけど、解いていく過程にすごく興味がわいた。

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黒い季節


2013年06月04日 読了
 父の残した一枚の絵を探す少年と、行方不明の弟を探す女が出会う。
二人は探し物を目指して旅をする。

 難しい言葉が続々と登場し、陰陽のコトワリを紡いだり鬼を住まわせたり、およそ不可思議と思われるものがこれでもかと現れる。
 読みにくいし入りこみにくいけど、一度その世界のイメージができてしまえばすらすらと進む。

 私には「天地明察」のほうが面白かったけど、この人は本来こうゆう異世界風が好みなのかも。

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神様のみなしご


2013年06月01日 読了
 いろんな事情を持った、子供たちが集まるところ。
一昔前は孤児院と呼ばれていた海辺の養護施設・愛生園で、子供たちは何を思っているのか。

 救いがなくて、暗い気持ちになる。
子供たち自身は淡々と語るが、だからといっておもしろくもないし心に残るような話でもない。
ひたすらつまらなかった。

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