権力者・博陸侯の下、金烏代となった凪彦。
まだ幼いゆえに信用もなく、政はすべて博陸侯がになっていた。
それでも凪彦の妃選びのための四人の姫君たちが集う〈登殿の儀〉が行われることとなり、宮中は華やいでいた。
ところが、女の身でありながら髪を落とし、落女として下級士官となった澄生がとんでもない嵐を巻き起こす。
雪哉の変わりように驚いて、まだ同一人物だと納得できない。
しかし年月は流れ、奈月彦は死に、外遊を終えた雪哉が何を考えているのかが気になってしょうがない。
さらに、強烈な存在感を残す澄生の素性に驚いて、しばらく相関図を眺めていた。
ますます複雑になっていく世界に、驚くことばかり。