わたし、定時で帰ります。: ハイパー


2019年10月16日 読了
 倒れてから、残業を月20時間以内とする会社の規定が新たにできた。
そんな中、管理職に昇進した結衣は、新人教育を任されていたが、個性的すぎる新人たちに手を焼いていた。
そして今回も、ブラックな契約を強いるクライアントに頭を悩ませる。

 今度は取引先がブラック。鳥肌の立つような内情を知るたび背筋が凍り、こんな敵と戦うことが企業戦士かと恐ろしくなる。
そして今回も、はっきりした目論見もないまま啖呵を切る結衣。
采配はちょっと厳しいものだったが、かえってスッキリした。

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わたし、定時で帰ります。


2019年10月12日 読了
 絶対に残業しないと決めている主人公・結衣。
入社試験の面接でも堂々とそう言い放った結衣は、1日の仕事をしっかり定時で終わらせ、近くの中華料理屋でビールを飲むのを楽しみとしていた。
そこへ、極端に安い値段で仕事を引き受け、メンバーの無理で仕事をこなしてきた上司が現れる。

 ドラマを見てから読んだため、人物が彼らで思い浮かぶ。
仕事内容以外に心労が多い職場は想像するだけで胃が痛くなり、対処法すら思い浮かばない。
極端な人物ばかりだが、そんな考えを持つに至った理由も解り易いため、ただ嫌悪するということにはならない。

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童の神


2019年10月10日 読了
 平安の頃、本朝始まって以来の凶事と安倍晴明が占った日に生まれた子がいた。
髪は赤く、彫りの深い顔立ちの桜暁丸は、自分たち以外をさげすむ京人達を憎んでいた。

 第10回 角川春樹小説賞受賞作
様々な渾名で蔑まれていた京以外に住む者たちと共に、どんな生まれであれ皆同じ人だと言える世を作ろうとあがいた、桜暁丸の戦いの半生。
桜暁丸が誰であるかは後半で解るし、信念を持った戦いの描写は緊迫感がある。
ただ、つぶやきや心中を語る描写がややうざい。
この先を想像させる終わりも、これまでの力強さに比べると肩透かしを食らったように弱い。

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medium 霊媒探偵城塚翡翠


2019年10月05日 読了
 推理作家の香月史郎は、後輩の結花に頼まれ、一緒に霊能者の城塚翡翠のところへ向かった。そこでの相談の後、結花は何物かに殺されてしまう。真相を確かめようと、霊媒だという翡翠と共に事件を追うことにした香月は、不思議な体験をすることになる。

 警察に協力するという名目で、翡翠の力を借りていくつかの事件を解決する香月。
翡翠の挙動が嫌悪感を誘う。しかし最後にどんでん返しが待っていて、その理由が語られるのだが、これまでの悪印象を相殺する効果はなく、むしろ深まる。
読後感は嫌悪でいっぱいになり、我慢して読んだ後悔しかない。

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てらこや青義堂 師匠、走る


2019年09月27日 読了
 かつて公儀の隠密であり、凄腕で有望と畏れられていた十蔵は、故合って寺子屋の師匠をしていた。ところが、藩の派閥争いに巻き込まれた加賀藩士の娘・千織を助けるために忍びの技を使ってしまう。

 隠していた過去にいやおうなく連れ戻されるという筋書きはありふれているけど、寺子屋の子供たちのやんちゃぶりや、かつての仲間や頭である兄との関わりが、微笑ましく、勇ましく、頼もしい。
身を案じて離縁した妻も一風変わっていて、個性が強い面々ばかり。
楽しくて最後まで目が離せない。

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キキ・ホリック


2019年09月24日 読了
 とある私立の女子高には、もう誰も管理する人のいない一角がある。
そこは様々な植物が植えられていたが、かつてはたった一人の生徒によって管理されていた。

 女子高という、ある意味幻想的な世界の、少女たちと植物の語らい。
悲しい出来事が多く起こるのに、少女と植物にのみ重点をおいているせいで、どこまでも現実味がない世界。
そして過去の出来事という思い出にまで入り込み、ますます夢の中のよう。
男と大人は遺物だというはっきりとした意志が見える。

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スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官


2019年09月21日 読了
 杉並区で見つかった男性の腐乱死体の司法解剖の際、その場にいた者全員が発疹や出血、痒みに襲われた。原因を突き止めようとする赤堀と、事件を追う岩楯。しかし、二方向の捜査には、うっすらとした共通点しか見つからず、犯人の目星も一向につかなかった。

 今度は二手に分かれる赤堀と岩楯。もうすっかりお互いを信頼している。つかみどころのない深水のキャラクターも面白く、奇怪な行動を取る赤堀との対比もくっきりとしてわかりやすかった。相変わらず表現方法が楽しい。
このところ毎度のようにどちらかが死んでもおかしくない怪我をしているのが怖い。毎回そんな事件ばかりじゃないはずなのに。

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スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官 [ 川瀬 七緒 ]
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呪護


2019年09月15日 読了
 都内の私立高校で、傷害事件発生の連絡が入る。教師が教室で女子生徒に淫らな行為をしていたところを、見つけた男子生徒に刺されたということだった。
警視庁少年事件課の富野は現場へ向かい、その後病院で被疑者と被害者だと思われる生徒に面会した。
ところが、被害者と思われていた女子生徒が、被害を否定した。

 シリーズの何かを読んだ覚えがあるが、宗教や人知を超えた力、呪詛や気といったカテゴリにはうさん臭さが付きまとう。
思い切り異世界の話だというなら入り込めるが、現代の話となると常識が先に立つのか受け入れがたい。

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呪護 [ 今野 敏 ]
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永田町 小町バトル


2019年09月13日 読了
 野党・民衛党から出馬し、初当選した芹沢小町は、現役キャバ嬢であることを売りに、シングルマザーの惨状を少しでも変えようと、いつくかの政策を出す。
しかし野党であるため、その法案を通すには不可能に近かった。

 政治の話と聞いて、全く興味がわかないまま読み進めていたが、実際に身近なシングルマザーの様子を見聞きしていたりしたため、全く想像外の出来事ではなかった。強かで負けず嫌い、あきらめが悪く信念は貫くという主人公の目論見が、最後までわからなかった。
 私には政治や謀略はムリだとわかった。

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永田町小町バトル [ 西條奈加 ]
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機捜235


2019年09月10日 読了
 渋谷署に分駐所を置く警視庁第二機動捜査隊の高丸。相棒の梅原が怪我をし、臨時の相棒を迎えた高丸は、相手が白髪交じりの年配であることにがっかりする。
しかし、その相棒・縞長の驚くべき実力を知り、高丸は次第に縞長を認め始める。

 毎回運よく指名手配犯を見つけたりと、都合の良い面もあるが、安心の刑事モノ。そしてほのぼのする。事件が起こる割に柔らかい雰囲気なのは縞長のおかげだろう。

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機捜235 [ 今野敏 ]
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