2014年05月09日 読了
田口・白鳥シリーズ最終章!と銘打たれた今作。
肺癌患者が手術後で亡くなったのは病理医の誤診が原因ではないかとの疑惑が浮上。
高階病院長から事の真相を追及しろという指令を受けた田口。
検体取り違えか診断ミスか。どちらにしろ病院の評判を落とす難題の上に、白鳥が舞い降りる。
小さな真相が、大きな野望や悪意と結びつき、あちこち巻き込んでくるりと反転する。
最終章というには小粒な犯人だったが、白鳥の軽快で止まらない話術がテンポ良く進んで心地よい。
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読書と編み物の記録
2014年05月09日 読了
田口・白鳥シリーズ最終章!と銘打たれた今作。
肺癌患者が手術後で亡くなったのは病理医の誤診が原因ではないかとの疑惑が浮上。
高階病院長から事の真相を追及しろという指令を受けた田口。
検体取り違えか診断ミスか。どちらにしろ病院の評判を落とす難題の上に、白鳥が舞い降りる。
小さな真相が、大きな野望や悪意と結びつき、あちこち巻き込んでくるりと反転する。
最終章というには小粒な犯人だったが、白鳥の軽快で止まらない話術がテンポ良く進んで心地よい。
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2014年05月08日 読了
竜退治に南の国へと赴くユーシス。フィリエルはルーンを追って南へ行く。
共に旅をする傍ら、フィリエルはユニコーンの子供に懐かれて道連れとなり、女王の石とは、異端の物語とはなんだろうと思い始める。
竜に襲われて命の危機を感じたとき、きっとルーンは来てくれると思い込むフィリエルと、その通りに現れるルーンは不自然なくらい都合がいいが、世界の端にある壁に引き込まれる様子などはとても不思議で面白い。
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2014年05月06日 読了
女学校を退学になったフィリエルは、女王候補アデイルと共に王宮で暮らすことになった。
なかなかなじめないフィリエルは、夜会での出来事がきっかけでアデイルの兄ユーシスと噂になり、プロポーズされる。
自分の望みをかなえるために道を決めたはずなのに、王宮での生活に次第に違和感を持ち始めるフィリエル。
そしてやっと自分の気持ちを取り戻し、王宮を去る決意をする。
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2014年05月06日 読了
幼馴染のルーンを守るために女王候補の伯爵令嬢アデイルへの協力を決めたフィリエルだが、貴族の教養を身に着けるために付けられた家庭教師を困らせ続け、その結果女学校への編入させられる。
女ばかりの園学校では、貴族階級の優雅な雰囲気とは裏腹に、陰謀渦巻く小さな宮廷のようであった。
駆け引きも裏工作も作り笑顔もしたことがないフィリエルにとって、そこはまるで魔女の巣窟のようであり。。。
だんだんと表舞台へ引き上げられるフィリエル。田舎の娘がある日突然地位を得る王道のファンタジーそのままで、安心して読める。
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2014年05月04日 読了
この町は変わってしまった。
幼いころからこの町に住んでいる老人たちが作った桃ノ木坂互助会。
町に害をなす者たちを追放することが裏の仕事である互助会では、次のターゲットに武藤という男に狙いを定めたが、思わぬところからもう一つの手が加わる。
よくある「町おこし」や「地域見守り」「世直し」のような甘ったるくてお手軽な揉め事解決モノとは違い、ハードボイルドでうすら寒い恐怖がある。
表には出ないで終わるだろう怖さが最後にやってきた。
でも、昆虫法医学者の話よりは穏やか。
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2014年05月03日 読了
何かを手に入れたいなら、何かを諦めなければならない。
母はよくそう言っていた。
世の中はいらないものだらけだと思っていた主人公の僕は、余命あとわずかだと知らされたとき、悪魔から取引を持ち掛けられる。
「この世界からひとつだけ何かを消す。そのかわりに1日命を伸ばしてあげる」
何を消そうかと考えることで、それについて考える。
でも全体的に退屈。
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2014年04月29日 読了
札幌、真冬の雪の中で全裸で発見された遺体。
解剖で発見されたおかしな死因に困った刑事の根来と仲野は、法医学者の志村から紹介された「変態の専門家」を訪ねる。
紹介された天才は、とんでもなく美しい少年・春。
しかも3世代前からの記憶があるという。
彼の記憶と頭脳で犯人を刺激していく春は、犯人との危険なやりとりさえ楽しみ、時に父や祖父の人格にすら変貌する。
突飛な設定でラノベ方面だけど、小路幸也の文章で読むと深い意味があるように思えてくる。時代や伝統は繋がっているけど、ずっと昔の出来事はやがて少しづつ薄れていく。新しいものを歴史に加えながら。
それは春の記憶のように。
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2014年04月28日 読了
清少納言は28歳の時、帝の后・中宮定子付きの女房として仕えることになる。
始めは顔を見られるのすら恥ずかしく、夜の暗いうちしか参内しなかった彼女も、中宮である定子の人柄に触れるにつれ、少しづつなじんでいく。
紫式部とのライバル関係が広く知られているため、気が強く自分を曲げないイメージがあるが、この本では気弱で内気、なんとも頼りない女性であるところから始まる。
主を、都の雅を華とたとえ、それに魅せられる様子にこちらもうっとりする。
タイトル通り、最後まで夢の中で漂っているような感覚で、この夢に浸れる人には最高かも。
表紙も美しい。
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2014年04月26日 読了
物部の姫・広足(ひろたり)は、ある日、家が焼け落ちて行き場を失った。
験者の集団である賀茂の一族の長・大蔵(おおくら)に弟子入りすることになったが、大蔵は蘇我氏への反乱を企んでいた。
その後、大蔵の危機をきっかけに小角の弟子となった広足は、山の神、その神を食らうもの、様々なものたちとの出会いによって変わっていく。
神、人、獣、妖、それぞれと関わることで自分の世間の狭さを知り、考えの浅さを知る。
流れに巻き込まれる時は素直に従う方が、たくさんのものが得られるような気がする。
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2014年04月24日 読了
町名主の跡取り・麻之助は、妻と子供をいっぺんに亡くし、しばらくは魂が抜けたようだった。
そんな麻之助を心配してか、おかしな揉め事がやってきた。
夜眠れないからと薬を買ったら、えんえん2日も眠り続けているという。
悪友二人を巻き込んで、麻之助は揉め事のからくりを解く。
いつしか気鬱の風は時が薬となって癒えていくだろう。
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