2019年06月09日 読了
短編集。主にアース博士シリーズ。
いくつもの機会にバラバラに書かれたものを改めて集めてきたもので、それぞれにアシモフ自身の解説がついている。
アース博士のものは面白く読んだ。
それ以外は専門的な蘊蓄が多すぎて飽きるものもあったが、解決へはスッキリと向かい、その光景を想像するのが楽しかった。
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読書と手芸の記録
2019年06月09日 読了
短編集。主にアース博士シリーズ。
いくつもの機会にバラバラに書かれたものを改めて集めてきたもので、それぞれにアシモフ自身の解説がついている。
アース博士のものは面白く読んだ。
それ以外は専門的な蘊蓄が多すぎて飽きるものもあったが、解決へはスッキリと向かい、その光景を想像するのが楽しかった。
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2019年06月03日 読了
夏休みだというのに、ほとんど毎日塾通いになった、小学4年生の仲良し5人組。
彼らが突然、一人ずつ行方不明になっては4日後に戻ってくるという事件が続いた。
都内の古びたビルにある月刊ウラガワの編集者である猿渡は、その事件を調べる佐々木というフリーの記者と共に連続失踪事件を調べることになった。
子供たちが考えた他愛のないトリックと悪戯が、大人たちに挑戦状を送ったというだけの事だったはずが、その夏の大事件にも関連する大きな謎を解く羽目になる。最後はいくつもの驚きが重なり、時間を忘れてあっという間に読めてしまった。
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2019年05月31日 読了
路地裏にひっそり夜だけ現れる夜食カフェ。
そこは、悩みを持っていたり疲れ切った人にだけ縁をつなぐ。
そして出されるメニューは、心を温かくするものばかり。
早期退職の対象となった女性の、人生を変える選択をする助けになり、手料理を食べなくなった中学生男子、仕事に未来が見えなくなったライターに、店の土地を売れとやって来る地上げ屋にまで。
店主の料理に癒されていく様子が、押しつけがましくなくゆったりと流れてくる。料理に興味がなくても、おいしそうなイメージは充分つくれた。
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2019年05月30日 読了
愛妻を亡くし、ケンブリッジの図書館を定年退職したばかりのわたしのところに、ある日妙なメールが送られてきた。
いくつかのファイルが含まれていたメールを開き、好奇心を持ってしまったために、わたしは奇妙な出来事に巻き込まれる。
それは九つの命を持った、しゃべる猫の話。
ミステリーでホラー。念じるだけで相手を殺せる力を持った猫なんて、想像しただけで怖いけど、じっと見つめてくる猫の不気味さがよくわかる。
構成がばらばらな気がするのもわざとのようで、それが一層予測のつかない未来を感じさせる。
時代と人物が入り乱れるので少し混乱した。
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2019年05月28日 読了
町名主のお気楽跡取り息子である麻之助は、妻のお寿ずを亡くしてからは独り身のまま、跡継ぎとして町内の揉め事静めに忙しくしていた。
そんな時、屋敷の玄関に現れた娘が「縁談相手」と名乗った。
幼馴染3人組で相変わらずの麻之助だったが、今回は自分の縁談に振り回される羽目になる。
さらに揉め事もそれに絡めて起こるため、麻之介はそろそろ逃げられなくなってきた。
揉め事のそれぞれの種明かしは、わずかなヒントしか出てこないため、いつも判決の場まで推察できない。
そのため推理は難しいが、もめ事の関係者という立場で聞いているような感じで気楽に参加できる。麻之助の相手も決まり、先行きが気になってきた。
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2019年05月25日 読了
昭和41年発売のハヤカワ・SF・シリーズ。
惑星フロリナ原産の繊維「カート」は、高級品として高値で取り引きされ、原住民であるフロリナ人は、農奴として酷使されていた。
その工場で、最下層カーストの女性ヴァローナは、白痴の男性リックを拾う。
ところがリックは、神経衝撃針を打たれ、記憶を失っていたのだった。
今でもSFとして充分新しい印象を受ける。1952年に書かれたものだそうだ。
それぞれが自分の利益のために動き、権利を失うのを恐れ、様々な思惑で行動する。心情も細かく描写され、それぞれの決断も納得がいくものだった。
古いものだからか、「場合によつて」「いなくなつた」など、小さい”つ”が使われてない。
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2019年05月18日 読了
ハーランは厳しい訓練の末、時間管理機関「永遠」の研修生ととなった。
未来の安寧と平和のため過去を矯正する資格をもつ「永遠人」として、ハーランは過去へ飛び、小さな「矯正」を行う。その任務の中で、ハーランは美しい女性、ノイエスと出会う。
ノイエスを愛したことで、ハーランは冷静な永遠人としての任務を超える行いをする。しかし、ハーランだけが罪を犯すわけではない。永遠人だと言っても人間であり、過去もあるということが、後半に入って物語が加速させる。
長いので細部を覚えてなくて何度も振り返ったが、疑問はちゃんと伏線として入っていて、振り返るのが楽しかった。
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2019年05月15日 読了
都内でカウンセラーとして働く美谷千尋。図書館の一角を借りて、ボランティアでカウンセリングをしていた。
そこへ、自殺志願の女子高生がやって来る。
その相談が、かつて千尋がカウンセラーを目指した頃に出会った、ヒロアキを思い出させる。
今までと違ったものを、という作者の言葉通り、雰囲気はだいぶん違う。
これからどうなるのかとどんどん読み進められるが、最後になって混乱する。
それがすんなりと納得できずに終わるため、消化不良でモヤモヤしたままだ。
読者に判断を任せるというより、どうにでもなれといった雰囲気を感じた。
ここまで人物をしっかり固定してきたのに、「夢オチ」と似た感じで唐突に終わる。
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2019年05月10日 読了
忍者一家・藤林家に居候し、いくつも仕掛けられる罠もよけられるようになった頃、元カノの悩みにいくらかの解決を示す手伝いをしたことをきっかけに、困っている人を助ける何でも屋「忍ビジネス(しのびじねす)」を始めることにした。
そしてかつて自分が在籍していたブラック企業の同僚を助けるに至り、多聞はまた自信をつける。
仙人の次は忍者。でもこちらはなんだか胡散臭い。
軽い語り口だけど、今風の設定に忍者のあり得ない技が絡むと違和感が大きい。
悩みや困りごと解決ならもう少しリアルでしっかり土台がわかった方が説得力がありそうだけど、この軽い雰囲気で何でもアリにするのも想像が膨らむのか。
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2019年05月09日 読了
昭和と平成、二つの時代で起こる、気も狂わんばかりの幻覚。
母が、その恐ろしい幻覚に悩み自殺。兄も、憔悴しきっている頃、主人公の私にも見え始める。ただ一人見えない父が、どうにかして原因を探ろうと動き始める。
死んでいることがはっきりとわかる少女と、襲い来るヒガンバナという、いかにもホラーな幻覚。
父の理解ある言動で少しづつ過去を手繰る3人。
ホラーだけど気持ち悪いわけではないので次が気になる。
でも昭和と平成ヲ行ったり来たりしているために、人物がつかみにくい。
結末も放り出したようにブツリと終わり、なぜ登場人物はそこで納得できるのかがわからない。もう少し丁寧な描写がほしかった。
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